足の爪が厚くて切れない…年齢とともに変わる原因と安全な対処法
母が日本へ遊びに来たとき、手足の爪を見て「そろそろきれいに整えたほうがよさそうだな」と思ったことがありました。
そこで爪を切ろうと声をかけると、母はすぐには切らず、
「銭湯に行ってからにしよう。お風呂のあとなら爪がやわらかくなって、切りやすいから」
と言いました。
私はそれまで、爪を切る時間をあまり意識していませんでした。しかし、年齢を重ねると足の爪が厚くなったり、硬くて爪切りの刃が入りにくくなったりすることがあります。
足の爪が以前より切りにくいと感じたら、強い力で無理に切るのではなく、まず次の点を意識してみましょう。
入浴後など、爪がやわらかいときに切る
一度に短くせず、数回に分けて整える
明るい場所で爪と皮膚の境目を確認する
角を深く切り込まない
厚みや変色が強い場合は無理に切らない
切るタイミングや方法を少し変えるだけでも、爪や皮膚を傷つける危険を減らしやすくなります。
お風呂のあとに爪を切ると切りやすい理由
入浴後の爪は水分を含み、普段よりやわらかくなることがあります。そのため、硬い爪でも比較的少ない力で切りやすくなります。
日本皮膚科学会でも、足の親指の爪は入浴後など、やわらかい状態のときに切る方法が紹介されています。また、短く切りすぎず、爪の両端が指先より短くならないように整えることも大切です。
ただし、入浴直後は爪がやわらかく、いつもより深く刃が入る場合もあります。明るい場所で長さを確認し、白い部分を一度にすべて切らないようにしましょう。
母が「銭湯のあとに切ろう」と言ったのは、長年の生活の中で自然に身につけた知恵だったのだと思います。
年齢とともに足の爪が厚くなることはある?
足の爪は、加齢だけでなく、長年にわたる靴の圧迫や爪への刺激などが重なり、厚くなったり変形したりすることがあります。
つま先が狭い靴を履き続けると、爪が横から圧迫され、巻き爪などにつながる場合もあると日本皮膚科学会は説明しています。
また、白癬菌による爪水虫などが関係して、爪が濁る、厚くなる、欠けやすくなるといった変化が現れることもあります。
「年齢のせいだろう」と決めつけず、色や形、痛みの有無も一緒に確認することが大切です。
厚い爪を無理に切らないほうがよい理由
硬くなった爪に強い力をかけると、爪切りの刃が滑ったり、爪が割れたりして、周りの皮膚を傷つけることがあります。
一度で希望の長さまで切ろうとせず、端から何回かに分けて整えましょう。切った部分が引っかかる場合は、爪やすりで表面を軽く整える方法もあります。
極端に厚く盛り上がった爪は、一般的な爪切りでは扱いにくいことがあります。日本皮膚科学会でも、高齢者の強く変形した爪について、専門的に削って日常生活への支障を減らす方法が紹介されています。
自分で無理に削ったり、刃物を差し込んだりせず、皮膚科などへ相談したほうが安心な場合もあります。
切りやすい爪切りを選ぶポイント
爪切りは、手になじみ、安定して持てるものを選びましょう。
握る力が弱くなってきた方には、レバーが大きいものや、軽い力で動かせるものが使いやすい場合があります。滑りにくい持ち手や、爪が飛び散りにくいケース付きの商品もあります。
厚い爪にはニッパー型の爪切りが使われることもありますが、刃先が鋭く、扱いに慣れていないと皮膚を傷つける心配があります。見えにくい、手が震える、足まで手が届きにくいという方は、無理に使わないようにしましょう。
このような変化があるときは医療機関へ
次のような状態がある場合は、自分だけで処理せず、皮膚科などへの相談を検討しましょう。
爪が急に厚くなった
黄色や白、黒っぽく変色している
爪がぼろぼろと欠ける
爪の周りが赤く腫れている
歩くと痛い
傷や出血が治りにくい
特に糖尿病がある方は、足の傷に気付きにくくなったり、傷が悪化したりすることがあります。国立健康危機管理研究機構の糖尿病情報センターでも、毎日足を観察し、傷や白癬、変形などを確認することが勧められています。
よくある質問
厚い足の爪はニッパーで切ってもよいですか?
厚い爪を切りやすい道具ですが、刃先が鋭いため注意が必要です。爪がよく見えない方や、手元が安定しない方は、自分だけで使わず専門家へ相談したほうが安心です。
入浴後、すぐに切ったほうがよいですか?
爪がやわらかくなって切りやすいと感じる方もいます。ただし、やわらかい爪は切りすぎることもあるため、明るい場所で長さを確認しながら整えましょう。
爪が厚いのは年齢だけが原因ですか?
加齢に伴う変化のほか、靴による圧迫、爪への刺激、爪水虫などが関係する場合もあります。変色や痛みがあるときは、自己判断だけで済ませないことが大切です。
まとめ
母が「銭湯へ行ってから切ろう」と言ったことで、爪を切るタイミングについて初めて意識するようになりました。
少し前までは普通に切れていた爪でも、いつの間にか厚くなり、強い力が必要になることがあります。
そんなときは、入浴後のやわらかい状態で切る、一度に短くしない、明るい場所で確認するといった方法を試してみましょう。
見えにくい、硬くて刃が入らない、変色や痛みがある場合は、自分だけで何とかしようとしないことも大切です。
爪が見えにくく、深爪が心配な方は、関連記事の「シニアの爪が見えにくい…安全な爪の切り方と深爪を防ぐコツ」も参考にしてみてください。
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参考資料
日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 爪の病気」
厚生労働省「介護予防・地域支え合い事業」
国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター「フットケア」


