高齢の親にスマホを持たせるなら確認したい7つの設定|もしもの時に備える使い方
スマートフォンは、離れて暮らす家族と連絡を取るだけでなく、外出中のトラブルや急な体調不良など、もしもの時にも役立つ道具です。
私も日本で暮らしながら、韓国にいる両親のスマホについて気になることがあります。電話をかけても気付かなかったり、充電が切れていたりすると、何かあったのではないかと心配になります。
高齢の親にスマホを持ってもらうなら、最初から多くの機能を覚えてもらう必要はありません。まずは、次の7つを見直しておくと、日常でも緊急時でも使いやすくなります。
高齢の親に確認したいスマホ設定7つ
□ 文字サイズと画面表示を大きくする
□ 緊急連絡先を分かりやすく登録する
□ 位置情報を共有するか家族で決める
□ 着信音と音量を聞き取りやすくする
□ 毎日充電できる場所を決める
□ 不審な電話やSMSへの対応を確認する
□ 緊急SOSの使い方を一度試しておく
すべてを一度に設定すると、かえって分かりにくくなることがあります。電話、連絡先、充電など、本人がよく使う機能から少しずつ整えるのがおすすめです。
文字サイズと画面表示を大きくする
小さな文字が見えにくいと、電話帳やメッセージを開くだけでも負担になります。文字サイズだけでなく、アイコンやボタンを含む画面全体の表示サイズも見直してみましょう。
ただし、最大まで大きくすると、画面に表示される情報が少なくなり、かえって操作しづらい場合があります。実際にスマホを持ってもらい、「これなら読める」「押しやすい」と感じる大きさを一緒に探すことが大切です。
緊急連絡先は分かりやすい名前で登録する
慌てている時に、連絡先の中から家族の名前を探すのは簡単ではありません。
たとえば、「長女」「息子」「家族」「近所の○○さん」のように、本人がすぐ分かる名前で登録しておくと使いやすくなります。よく電話する相手は、ホーム画面にショートカットを置ける機種もあります。
また、スマホによっては、ロックを解除しなくても確認できる緊急連絡先や医療情報を登録できます。設定方法はiPhoneとAndroid、さらに機種によって異なるため、取扱説明書や携帯電話会社の案内も確認しておくとよいでしょう。
高齢の親に位置情報共有は必要?
位置情報の共有は、外出先で道に迷った時や連絡が取れない時に役立つことがあります。
一方で、常に居場所を見られているように感じ、抵抗を持つ方もいます。そのため、家族だけで決めるのではなく、本人の気持ちを聞くことが欠かせません。
「外出する日だけ共有する」「連絡が取れない時だけ確認する」など、使う場面をあらかじめ話し合っておくと、無理なく利用しやすくなります。
着信音が聞こえない時は音量も見直す
スマホを持っていても、電話の音に気付かなければ連絡は取れません。
私の父も、テレビを見ている時や別の部屋にスマホを置いている時は、着信に気付かないことがあります。音量を上げるだけでなく、聞き取りやすい着信音に変更し、バイブレーションも一緒に設定しておくと気付きやすくなります。
マナーモードが解除できず、ずっと音が鳴らない状態になっていないかもチェックしておきましょう。
充電器を置く場所を決めておく
バッテリーが切れていると、必要な時に電話をかけることも、家族からの連絡を受けることもできません。
「夜、寝る前に充電する」「朝食の後に残量を見る」など、毎日の生活に合わせて習慣を決めると続けやすくなります。
帰省した時には、充電器がどこにあるか、ケーブルが傷んでいないかも見ておくと安心材料になります。充電器を毎回違う場所に置くより、寝室やリビングの決まった位置に置くほうが忘れにくいでしょう。
不審な電話やSMSを開かないための約束を作る
高齢者を狙った特殊詐欺では、電話だけでなくSMSが使われることもあります。
「料金が未払いです」
「荷物を届けられませんでした」
「至急、次の番号へ連絡してください」
このような内容が届いても、すぐにリンクを開いたり、表示された番号へ電話したりしないことが大切です。
警察庁も、知らない番号からの電話や不審なメッセージに注意するよう呼びかけています。家族の間で「知らない番号にはすぐ出ない」「お金の話が出たら一度電話を切る」「迷ったら家族に見せる」という約束を決めておくと、被害防止につながる可能性があります。
緊急SOSは一度だけでも試しておく
最近のスマートフォンには、電源ボタンを複数回押すなどの操作で、緊急通報や家族への通知ができる機能があります。
ただし、機種によって操作方法や通知される内容が異なります。緊急時に初めて使おうとしても、落ち着いて操作できないことがあります。
誤って通報しないよう注意しながら、設定画面を一緒に開き、「どのボタンを何回押すのか」「誰に連絡が届くのか」を見直しておきましょう。
難しい機能を増やしすぎないことも大切
高齢の親にスマホを持ってもらうと、家族は便利な機能をたくさん設定したくなります。
しかし、使わないアプリや通知が増えると、必要な電話やメッセージが見つけにくくなることもあります。総務省やデジタル庁も、高齢者のデジタル活用を支援する取り組みを行っていますが、家庭では本人の理解度や使い方に合わせることが何より大切です。
高機能なスマホにすることよりも、「電話に出られる」「家族へ連絡できる」「充電を続けられる」という基本を整えるほうが、日常の助けになります。
よくある質問
スマホが苦手な親でも使えるようになりますか?
すべての機能を覚える必要はありません。電話、連絡先、充電など、よく使う機能だけを繰り返し練習すると慣れやすくなります。
AndroidとiPhoneでは設定方法が違いますか?
細かな操作方法は異なります。ただし、文字サイズ、緊急連絡先、着信音、緊急SOSなど、見直したい内容はほぼ共通しています。
位置情報は必ず共有したほうがよいですか?
必須ではありません。本人の意思を尊重し、必要な時だけ使う方法も含めて家族で話し合うことが大切です。
機種変更をすると設定は引き継がれますか?
一部の設定や連絡先は引き継がれることがありますが、文字サイズ、緊急SOS、位置情報共有などは再設定が必要になる場合があります。機種変更後は一度見直しておきましょう。
まとめ
高齢の親にスマホを持ってもらう時は、多くの機能を追加するより、本人が迷わず使える状態に整えることが大切です。
文字サイズ、緊急連絡先、着信音、充電、不審な電話への対応、緊急SOSの7つを見直すだけでも、普段の連絡やもしもの時の備えになります。
帰省した時や機種変更をした時には、親のスマホを一緒に開き、今の設定が使いやすいか確認してみてはいかがでしょうか。
あわせて読みたい
スマホの設定を見直す時は、親の家の中に危険な場所がないか、冷蔵庫に食べやすい食品があるかなど、暮らし全体も一緒に確認しやすいタイミングです。
👉家の中の転倒予防の記事もあわせて参考にしてみてください。
参考資料
・総務省「デジタル活用支援推進事業」
・デジタル庁「デジタル推進委員の取組」
・警察庁「特殊詐欺対策」


