高齢者の冷蔵庫・冷凍庫に常備したい食品10選|一人暮らしでも食事に困らない備え
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父の冷蔵庫には、いつも卵が入っています。
一人暮らしの父は、毎日1〜2個ほど自分でゆでて食べているそうです。「料理をするのは面倒でも、卵ならゆでるだけだから続けられる」と話していました。
また、食事を用意する気力がない日は、豆や小豆、かぼちゃなどが入った韓国の栄養餅を2〜3日に一度ほど買って食べています。日本のお餅とは少し違い、それだけでも食べ応えがあるため、父にとっては手軽な食事の一つになっているようです。
ただ、離れて暮らす家族として最も助かると感じたのは、冷凍の宅配弁当でした。
食べる直前に電子レンジで温めるだけなので、料理をする必要がありません。普通のお弁当のように「今日中に食べなければ」と気にし続けなくてよい点も、父には合っていました。
高齢者の冷蔵庫や冷凍庫には、食材をたくさん詰め込むより、調理の手間が少なく、本人が無理なく食べられるものを数種類備えておくと役立ちます。
まずは、次の10品から、本人が普段から口にしているものを選んでみましょう。
高齢者の冷蔵庫・冷凍庫に常備したい食品10選
1.卵
卵は、ゆで卵や卵焼き、雑炊などに使いやすい食品です。
父のように毎日自分でゆでられる方なら、無理なく続けられる習慣にもなります。ただし、作り置きしたゆで卵は長く置かず、早めに食べるようにしましょう。
2.豆腐
冷蔵庫から出し、しょうゆや薬味を添えるだけでも一品になります。
火を使わずに準備できるため、料理をする元気がない日のために、小さな食べ切りサイズを用意しておくと便利です。
3.納豆
普段から納豆を食べ慣れている方には、取り入れやすい常備品です。
ご飯と合わせるだけでなく、豆腐にのせても食べられます。賞味期限を確認しながら、食べ切れる数だけ買うことが大切です。
4.ヨーグルト
食欲が落ちた朝でも比較的口にしやすく、冷蔵庫から出してすぐ食べられます。
大きな容器より、小分けタイプの方が一人暮らしでは管理しやすいでしょう。
5.牛乳・飲むヨーグルト
固形物を食べる気分になれない時でも、飲み物なら取り入れやすいことがあります。
ただし、牛乳が体質に合わない方もいるため、本人の好みや体調に合わせて選びます。
6.チーズ
個包装のチーズは、包丁や食器を使わずに食べられます。
少量ずつ取り出せるため、冷蔵庫に入れておくと朝食や間食にも使いやすい食品です。
7.茶碗蒸し
市販の茶碗蒸しは、やわらかく、そのままでも食べられる商品があります。
冷たいものが苦手な場合は、商品の表示を確認したうえで温めると、より食べやすくなるでしょう。
8.カットフルーツ
りんごやメロンなどのカットフルーツは、皮をむく手間がありません。
ただし傷みやすいため、たくさん買い置きせず、体調や食べる量に合わせて少量を選びます。
9.レトルトのおかゆ
おかゆは冷蔵庫ではなく常温で保存できる商品が多く、体調を崩した日の備えになります。
温めるだけで食べられるので、冷蔵庫の食品と一緒に数袋置いておくと心強いでしょう。
10.冷凍の宅配弁当
私が最も便利だと感じているのが、冷凍の宅配弁当です。
普通のお弁当は消費期限が短く、「早く食べなければならない」と負担に感じることがあります。冷凍弁当なら、必要な時に一食ずつ取り出して電子レンジで温められます。
肉や魚、野菜のおかずが組み合わされたものも多いため、献立を考えるのが面倒な日にも役立ちます。ただし、持病などで食事制限がある場合は、栄養成分表示を確認し、必要に応じて医師や管理栄養士へ相談することが大切です。
高齢者は「食べる量が減ること」にも注意したい
年齢を重ねると、食欲が落ちたり、食事の準備が面倒になったりして、食べる量そのものが減ることがあります。
厚生労働省の「高齢者の低栄養予防」でも、筋肉量を維持するためには、たんぱく質が不足しないよう心掛けることが重要だと説明されています。肉や魚だけでなく、卵、乳製品、大豆製品なども、たんぱく質を含む食品です。
ただし、一つの食品だけを食べ続ければ十分というわけではありません。農林水産省の「食事バランスガイド」では、主食、主菜、副菜などを組み合わせて食べる考え方が紹介されています。
冷凍弁当やゆで卵も便利ですが、その日の体調に合わせて、ご飯、野菜のおかず、汁物などを無理のない範囲で組み合わせることが大切です。
私が父の冷蔵庫を見る時に確認していること
以前は「冷蔵庫に食材が入っていれば大丈夫」と考えていました。
しかし、野菜や生肉があっても、調理する気力がなければ食事にはなりません。それからは、帰省した時に次の点を見るようになりました。
・すぐに食べられるものがあるか
・卵や豆腐など、父が普段食べているものが切れていないか
・消費期限を過ぎた食品が残っていないか
・冷凍弁当が数食残っているか
・同じ食品ばかりになっていないか
特に父の場合は、買ったものを無駄にしたくない気持ちが強く、消費期限が近い普通のお弁当があると「今日食べなければ」と気にしてしまいます。
その点、冷凍弁当は食べる日をある程度選べるため、父にも家族にも負担が少ないと感じています。
食品を常備する時の注意点
たくさん買えば安心というわけではありません。
冷蔵品は、保存方法や未開封・開封後の状態によって食べられる期間が異なります。消費期限と賞味期限の意味も同じではないため、商品の表示を確認することが必要です。消費者庁では、消費期限は安全に食べられる期限、賞味期限はおいしく食べられる期限として案内しています。
本人が食べ慣れている食品を少量ずつ用意し、食べた分だけ買い足す方法なら、食品を無駄にしにくくなります。
また、噛む力や飲み込む力、持病による食事制限には個人差があります。むせやすくなった、急に食事量が減った、体重が落ちてきたなどの変化がある場合は、食品だけで解決しようとせず、医療機関などに相談してください。
よくある質問
高齢者は栄養ゼリーだけでも大丈夫ですか?
栄養ゼリーは、食事が進まない時の補助として使いやすい商品です。
ただし、毎日の食事をすべて栄養ゼリーに置き換えるのではなく、体調を見ながら通常の食事と組み合わせる方がよいでしょう。
一人暮らしの高齢者には何日分の食品が必要ですか?
生活環境や買い物の回数によって異なりますが、まずは数日間困らない程度の食品から用意すると管理しやすくなります。
冷凍弁当やレトルト食品だけでなく、普段食べている冷蔵品も切らさないように確認しましょう。
冷凍弁当は毎日食べてもよいですか?
商品によって量や栄養成分が異なるため、一律にはいえません。
塩分やエネルギー量を確認し、ご飯や汁物、果物などを組み合わせながら、その人に合った食べ方を考えることが大切です。
まとめ
高齢者の冷蔵庫や冷凍庫に必要なのは、立派な食材よりも、本人が無理なく準備して食べられるものです。
父にとっては、毎日のゆで卵や韓国の栄養餅が、自分で続けられる食事になっています。そして、料理をしたくない日のために冷凍弁当があることで、「今日は何を食べよう」と悩む負担も減りました。
家族が一方的に食品を選ぶのではなく、本人が普段何を食べているか、どの程度なら自分で準備できるかを聞くことも大切です。
まずは冷蔵庫を一緒に開けて、すぐ食べられるものがあるか、期限切れの食品が残っていないかを確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。
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高齢になると、食事だけでなく、毎日の水分補給も大切になります。
特に夏は、自分では十分に飲んでいるつもりでも水分が不足することがあります。
▶「高齢者は1日にどれくらい水を飲めばいい?脱水を防ぐポイント」もあわせてご覧ください。
参考資料
・厚生労働省 e-ヘルスネット「高齢者の低栄養予防」
・農林水産省「食事バランスガイド シニア世代編」
・消費者庁「食品の期限表示に関する情報」



