お盆の帰省で高齢の親と話しておきたい10のこと|元気なうちに確認したい大切な話
お盆や年末年始に実家へ帰省し、親の元気な姿を見て安心する方は多いのではないでしょうか。
しかし、離れて暮らしていると、電話だけでは通院の状況や薬の管理、毎日の小さな困りごとまでは分からないことがあります。
私の父は韓国で一人暮らしをしています。以前は帰省しても近況を聞き、一緒に食事をして帰ることがほとんどでした。ところが、入院や手術を経験してからは、病院や薬、緊急時の連絡方法などを、元気なうちに共有しておく大切さを感じるようになりました。
帰省中にまず話しておきたいのは、次の10項目です。
| 話しておきたいこと | 確認しておく主な理由 |
|---|---|
| かかりつけ医・通院先 | 急な受診時に状況を伝えやすくするため |
| 飲んでいる薬 | 飲み忘れや重複を防ぐため |
| 緊急連絡先 | 家族が早めに対応できるようにするため |
| 保険証などの保管場所 | 受診時に慌てないため |
| 体調の変化 | 小さな不調に気付くため |
| 生活で困っていること | 必要な支援を考えるため |
| 近所とのつながり | 緊急時の助けにつなげるため |
| 災害時の避難先 | いざという時に迷わないため |
| 鍵や大切な書類 | 必要な時に確認できるようにするため |
| 本人の今後の希望 | 家族だけで決めないため |
一度の帰省ですべてを聞く必要はありません。まずは一つか二つ、自然な会話の中で話題にするだけでも十分です。
高齢の親と元気なうちに話しておくと安心な理由
内閣府の「高齢社会白書」では、一人暮らしの高齢者や高齢者だけの世帯が増えていることが紹介されています。
離れて暮らす家族にとって、帰省は親の生活を直接見ながら、普段は聞きにくいことを共有できる貴重な機会です。
体調を崩してから急に確認しようとしても、本人が説明できなかったり、家族も保管場所や連絡先が分からなかったりすることがあります。何も起きていない元気な時に少しずつ話しておく方が、親にとっても家族にとっても負担が少ないでしょう。
帰省中に親と話しておきたい10のこと
1.かかりつけ医や通院先
病院名だけでなく、診療科や次の通院日も分かると安心です。
急な体調不良があった時、普段どこで治療を受けているか分かれば、家族も状況を伝えやすくなります。診察券を勝手に持ち出すのではなく、本人と一緒に保管場所を確認しておきましょう。
2.現在飲んでいる薬
薬の名前をすべて覚える必要はありません。お薬手帳や薬袋をどこに置いているか共有するだけでも役立ちます。
私の父は、薬袋に日付を書き、飲んだ日には印を付けています。家族が管理するためではなく、本人が飲み忘れに気付きやすくするために始めた方法です。
厚生労働省も、高齢者の服薬ではお薬手帳を活用し、医師や薬剤師に服用状況を伝えることを勧めています。薬の量や飲み方は家族だけで変えず、気になる点があれば医療機関や薬局に相談しましょう。
3.緊急時の連絡先
家族の電話番号のほか、近くに住む親族や信頼できる知人がいるかも聞いてみます。
連絡先は、電話のそばや冷蔵庫など、本人が見つけやすい場所に置いておくと使いやすくなります。
4.保険証や大切な物の保管場所
マイナ保険証や資格確認書、診察券などをどこに保管しているか確認します。
通帳や印鑑まで詳しく聞き出す必要はありません。まずは急な受診時に必要になる物から、本人の了承を得て共有するとよいでしょう。
5.最近の体調の変化
「元気?」だけでは「大丈夫」と返ってくることがあります。
「食欲はある?」「夜は眠れている?」「歩く時に痛いところはない?」と具体的に尋ねると、本人も答えやすくなります。
6.生活で困っていること
買い物、掃除、料理、ゴミ出し、通院など、以前は問題なくできていたことが負担になっている場合があります。
「困っていることはない?」と聞くだけでなく、「重い物を運ぶのは大変ではない?」と生活場面に合わせて聞くと、小さな困りごとに気付けるかもしれません。
7.近所や地域とのつながり
普段あいさつを交わす人や、困った時に相談できる人が近くにいるかを話してみます。
地域との関係を無理に作らせる必要はありませんが、近くに頼れる人がいると、体調不良や災害時の安心につながることがあります。
8.災害時の避難場所
自治体が公開しているハザードマップを一緒に見ながら、避難所までの道や危険な場所を確認しておきます。
私も父と「大きな地震が起きたらどこへ行くか」を話したことがあります。防災の話だけを始めるより、非常食や懐中電灯を一緒に確認すると、自然に会話を広げられました。
9.家の鍵や重要書類
家の鍵を紛失した場合や、本人が入院した場合に、誰へ連絡するかを決めておくと安心です。
ただし、合鍵を作ったり書類を移動したりする時は、必ず本人の了承を得ましょう。
10.本人がこれから望んでいる生活
最後に聞いておきたいのは、親自身の希望です。
今の家で暮らし続けたいのか、困った時は誰に相談したいのか。すぐに結論を出す必要はありません。普段から少しずつ気持ちを共有しておくことで、将来の選択を家族だけで決めずに済みます。
親が話しやすくなる聞き方
質問を続けると、親が「管理されている」と感じることがあります。
私も父と話す時は、最初から病院や薬の話をするのではなく、食事や近所の話をした後で、「そういえば次の病院はいつ?」と自然に話題を変えるようにしています。
答えを急がせず、「今すぐ決めなくても大丈夫」と伝えることも大切です。話したくない様子であれば、その日は無理に聞かず、次の機会に回してもよいでしょう。
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実家の中で確認したい場所については、前の記事「実家へ帰省したら確認したい10のチェックリスト」でも紹介しています。
冷蔵庫、薬、玄関、エアコンなど、会話と合わせて生活環境も見ておくと、電話だけでは分からない変化に気付ける場合があります。
👉実家へ帰省したら確認したい10のチェックリスト|高齢の親の暮らしを見守るポイント
よくある質問
一度の帰省で10項目すべて聞くべきですか?
全部聞く必要はありません。通院予定や薬など、今気になっていることから一つずつ話す方が、親にも負担が少ないでしょう。
親が「何も困っていない」と言う場合はどうしますか?
無理に聞き出さず、一緒に買い物をしたり食事を作ったりしながら様子を見る方法があります。具体的な生活場面から話題にすると、本音を話してくれることもあります。
遠方で頻繁に帰省できない場合はどうすればよいですか?
電話やビデオ通話を活用し、通院日や季節の変わり目に連絡する方法があります。家族だけでの見守りが難しい場合は、親が住む地域の地域包括支援センターへ相談することもできます。
まとめ
帰省中に親と話しておきたいのは、病院や薬だけではありません。毎日の困りごと、災害時の行動、本人がこれからどのように暮らしたいかも大切な話題です。
私も以前は、父の元気な顔を見ただけで安心していました。今は一緒に食事をしながら、通院予定や薬、最近負担に感じていることを少しずつ聞いています。
家族が生活を管理するのではなく、本人の考えを知り、必要な時に支えられるように準備することが大切です。
次に帰省する時も、10項目すべてを確認しようとしなくて大丈夫です。一つだけでも親の話をゆっくり聞く時間を作ることが、これからの安心につながるかもしれません。
参考資料
内閣府「高齢社会白書」
厚生労働省「地域包括ケアシステム」
厚生労働省「高齢者の医薬品適正使用の指針」
国土交通省「ハザードマップポータルサイト」

